あとがき

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あとがき

この度は『つれない男女のウラの顔』に最後までお付き合いいただきありがとうございました。 今作はなるべくストックを作ってから連載を…と思っていましたが、連載開始1週間でいつも通り執筆に追われていました(笑) 尻を叩かれないと書けないタイプみたいです。最後まで書き切ることが出来て、今はほっとしています。 いつもは口の悪いヒーローを書きがちですが、今回は上品なヒーローにしたい!と思いまして、言葉遣いにはかなり気を使っていたのですがお気付きの方はいらっしゃいましたでしょうか…? なので成瀬は一度も「お前」と言ってないんですね。その反動なのか、今は口の悪いふざけた男を書きたい衝動が…(笑)次作のヒーローは暴れ倒しそうです。 応援してくださった皆様のお陰で、最初から最後まで楽しく書くことが出来ましたが、想像以上に焦れったいお話になってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。13万字くらいに収める予定だったのに、成瀬sideを入れたせいで文字数は増えるし焦れったさが増すし…。 はよ言いたいこと言え!と皆さん思われていたと思いますが(私も思ってた)でも歳を重ねたからこそ言えなくなるのかなとも思ったり。ましてや上司と部下の関係なんでね。すぐに口説いてくる上司は何となく嫌ですしね。 ふたりが結ばれてからの14話は、番外編にするか、それとも本編に入れるかとても悩みました。でも私は番外編になると恐ろしく遅筆になるので、本編にねじ込むことにしました。そのせいで最後まで焦らしてしまってすみません。嫉妬する成瀬、楽しく書けました。 そして今作も少し実体験を入れてみたりしました。 実は私自身が父を癌で亡くしていまして。亡くなった時より、癌だと言われた時のことを鮮明に覚えています。 看取った時や葬儀の時よりも、父の病気を知った時に一番泣きました。目がパンパンに腫れて、次の日は父と顔を合わせられなかったです。 父の病気を知ったのは私が入籍する1ヶ月前のことで、家族が大変な時に自分ひとり幸せ気分でいいのかとか、結婚式の打ち合わせで当たり前のように「バージンロードは父と歩きます」ってプランナーさんに言ったのに、もしかして叶わないんじゃないかとか、たくさん悩んだ記憶があります。 京香とは少し環境が違うけど、当時のことを思い出しながらあのシーンを書きました。成瀬、いい男だなーと思いながら(笑) そんな感じで、私にしてはコメディ要素の少ない話になってしまったので、途中で禁断症状が出て、パイアモ(作品名は『キミの隣にいる理由』)メンバーが出てきたわけですが、パイアモをご存知の方が結構いらっしゃってびっくりしました。ふざけた話なのにね。 これを機に読んでくださった方もいらっしゃってとても嬉しかったです。ありがとうございました。 そしてたくさんの方にいい人だと言っていただけたのが匠海ですね。 三角関係は書くのも読むのも少し苦手で(当て馬が推しだったときがつらいから)いつも当て馬を出す時はだらだらさせずにアッサリ書きがちなのですが、匠海もアッサリさせたつもりなのに良い人過ぎました。私もこんな幼なじみが欲しかった。 彼の話を読みたいと言ってくださる方がいらっしゃって、私も彼を幸せにしてあげたいなあという気持ちはあるのですが、どんな人がいいでしょう?彼はきっといい夫になるでしょうね。 連載前は、こんな控えめなヒーローは受けないだろうと思っていたので、モチベーションを保つためにもランキングも本棚数もアクセス数も全て視界に入れないようにしていたのですが、たくさんの方に読んでいただけてとても幸せでした。毎日のようにスターやスタンプ、ペコメをいただけるのが嬉しくて、通知を見るのがとても楽しかったです。飽き性の私がこうして創作を続けられるのは、間違いなく応援してくださる皆様のお陰です。本当にありがとうございます。 壮大なストーリーも流行りものも書けないし、文章力も乏しければ、すぐに中身のない会話を書いてしまう。いつだって自分に自信はないですが、それでも私の作品を読んで少しでも笑ってくれたりキュンとしてもらえると幸いです。誰かの心に響いてくれることを信じて、これからものんびりと活動していけたらと思います。 最後になりましたが、京香と成瀬の簡単なアフターストーリーをスター特典で更新しようと思っていますので、お付き合いいただけると嬉しいです!リクエスト等ありましたらお気軽にお声掛けくださいね! 不器用なふたりを最後まで見守ってくださり、本当にありがとうございました。 2024.1.5 mio
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