真夜中のカミングアウト

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 私が上体を起こそうとすると、先生の手に捕まってしまい、私が奪ったと思った唇に、気づけば私が奪われている。  口づけは甘く深くなり、私を高揚させた。  先生は体を起こして、私の顔を覗き込むようにまた唇を重ねて、私の手を引いて寝室へと導く。  私をベッドに座らせ、先生はTシャツを脱いだ。  そして何度も唇を重ねて、舌を絡ませて甘く吸われる。  「ん…」  キスだけでも気持ちが良くて、声が漏れて、体が疼く。  「コレ、可愛いけど脱がすね…」  先生は私の耳元でそう言って、私のパジャマを脱がした。それから、私のブラジャーのホックを外しながら私をベッドに押し倒す。  先生は私の耳から首筋に唇を這わしながら、手は脱げかかったブラジャーの隙間から私の膨らみを覆う。  「あ…んぁっ」  指が敏感な部分をかすめて、思わず声が漏れ出る。  先生はふふっと笑ってブラジャーを優しく脱がせ、唇をその敏感な部分に寄せると、それを口に含んだ。  私は温かい湿り気のある刺激の快楽に、続け様に声が漏れて腰が浮いてしまう。  先生の手がその腰から下へと伸びていき、両足の間に滑り込む。  「んあぁっ……ゆう…き…さん」  先生は顔を上げで私の唇にキスを落とし、私のよがる顔を見つめる。  「や……みない…で…」  「紗雪、可愛い…ね、柊真って呼んで?」  先生は愛撫の手を止めず、甘えた声でそう囁く。  私は快楽に溺れながら、先生の艶っぽい表情に魅せられる。  私は先生の首に腕を回し  「あぁ…んぁっ……しゅうま…さん…好き…」  と、先生の頭を自分に引き寄せて唇を重ねる。  そして私は唇を重ねたまま声ならぬ声を出して、絶頂を迎えた。  そして、私がその余韻で恍惚としている間に、先生はサイドボードから取り出したものを準備して「いい?」と、すっかり準備の整っている私の中にゆっくり滑り込んでくる。  私は返事の代わりに先生の腕に手を伸ばして受け入れていた。  「…紗雪…――好きだよ…」  先生が色を含んだ切なげな声を漏らす。  私は突き上げてくる快楽にあえぎながら、必死に先生に抱きついて、ようやく「私も…」と応えた。  それから先生は私を抱き起して、二人体を隙間なく密着させた。  「あぁっ…柊真…さ…ん…」私は反射的に体を仰け反らせて、先生はそれをがっしりと支えてくれる。  私は先生を見下ろす形で、先生の両頬に手を当てて口づける。  「あ…もう…ダメ…イッーー…あぁ…」  私は快楽の波にのまれ、頭が真っ白になって果てた。  そして同時に、先生も私の名前を切なく呼んで達した。
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