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五日目
いつ言ったか忘れたが、
『明るい時(朝)は安全だと分かってるんで
何か問題があった時以外は省略させてもらうぜ』って言ってたよな?
けど、今日はムカついたんで言っーーーてやるぜー!
言っーーーてやるぜぇーーーー!!!!
昨日イセエビが食われたのは話した通りだが、
それを人間の新人三人も気づいてな。
俺の前で何か会話してやがったんだが、
その会話ってのがよう・・。
A(動きがおもしれえ奴)「あっ!イセエビが一匹減ってる」
B「あっ・・。本当ですね」
C「昨日食べられちゃったんですね・・」
A「ですね」
C「今度はお前(俺の事)が食べられる番だぞぉ~」
だってよ!!
あ~イラつくぜ~!!!!
しかもCの奴、俺を指さしながら言いやがったんだぜ!?
そうかいそうかい
そう来たかい。
そう言われちゃ俺も黙ってられねえ!
じゃあ俺は生きてやるぜ。
どんな手を使ってでもなぁ!!!!
・・と、やる気になったのは良いが
今の俺に出来る事は、今いる位置をキープする事と
俺しかいない時にイセエビを注文されないよう
『新人にお祈りする』事だけなんだよなぁ。
って訳だ。
俺が食われないようお前ら(新人達)も協力してくれよな。
そしたらさっきの会話の事はチャラにしてやるからよ。
さて・・。
夜がやって来たな。
今日はいつもより人間が多い。
大丈夫か?
頼むぜぇ・・。
神様
仏様
新人様・・!
俺を真似て、サザエとアワビも祈り始めた。
何に祈ってるか知らんが。
あのな・・。
こんな事やっても意味ねえぞ?
俺はまあ、好きでやってるんだがね。
祈りが通じたのか
今日はサザエ(生き造り)だけが注文された。
サザエ・・。
お前も良くやった。
しかし間違った祈りだった・・。
祈るべきは神や仏じゃねえ。
やはり時代は『新人様』よ!
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