恋多き親友

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恋多き親友

「え?みっちゃん、また新しい彼氏できたの?」  お昼休み。この季節は外で食べるのも美味しいから、天気がいい日は中庭でお弁当を広げる。  親友のみっちゃんは小学校からの付き合いなんだけど、恋多き女の子だっていう点では、ちょっと呆れている。  小六で初カレが出来たかと思えば、長くて半年。短ければ三日。気づくと彼が変わっていることなんてしょっちゅう。  それは高校生になっても変わらないみたい。中学卒業の時には彼と別れてフリーだったはずなのに、入学して二週間で彼氏ゲットしたようだ。 「同じクラスの高瀬くん。背が高くてサッカー部の!」 「そう言われてもな~。私、まだクラスメイト全員の顔と名前一致してないよ」 「えー?あんなにイケメンなのに?彼、入学早々注目の的なのよ」  嬉しそうにそう言うのは、そんな『高倍率の彼』をゲット出来たからだろう。  なんせ、みっちゃんも黙っていればすごく可愛い。  女子力を磨くことに青春をささげてると言ってもいいくらい、自分磨きにかけている。身長も少し小柄で、男子から見れば『守ってあげたくなる』タイプなんだろうなとは思う。  でもそれは女子から見れば反感を買うタイプ……なんだけど、不思議なことにみっちゃんは女の子からも好かれる。  みっちゃんは男の子にモテたいからって媚びるタイプではないのだ。彼女の魅力は可愛らしい外見と、ハッキリした物言いの割に面倒見がいいところなんだと思う。  
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