はじまり

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はじまり

「玲花さん。あの、僕と、」 私は多々な男性にモテる。 それは非常に多く、私と同じ学校の男子は全員私のことが好きだと言ってもいいくらいだ。 どうしてそんなにモテるのかって? それは私が眉目秀麗(びもくしゅうれい)だからよ。 私だって望んでなったわけではない。 だって私には性別に関係なく友達がいなくなったから。 私は友達に憧れていた。 どんなときだって助けてくれる。 私と一緒にいても ”私と付き合いたい” だなんて言わない。 なんの代償もなしでいつも味方でいてくれる人。 素敵じゃない? それなのに私は・・。 そんな私はある時、眠れぬ夜を過ごしており、 リフレッシュも兼ねて外の空気を吸おうと思った。 そして私がカーテンと窓を開けた先には、数々の星に私達を照らす満月の光。 嫌違う。ある一点をずっと照らしている。 まるで 「大切な人を空から守っているみたいね」 私はその月に照らされているものが羨ましいと思った。 もし、その月が私を照らしてくれたら・・。 嫌もうやめよう。そんなことを考えるのは。 でも、ベットに戻ってもなぜか私の胸に秘めている鼓動は収まらない。 あの夜空が私の脳に強くしがみついて離れない。 月の光の先が気になっていると気づきたとき、 私はもう外に出て走っていた。(あの光の先へ) そして気がついたら私は知らない場所にいた。 「小さくてかわいい」 そこは森の中でそこには色々な妖精さんが住んでいた。 そしてその妖精さんたちが囲っている中に私と同年代の美しい女の子がいた。 彼女の顔を惹きつけられるようにみつめていると、彼女はきょとんとした顔で私に照れた。 (この世にこんなにきれいな人がいるだなんて。) 妖精さん達はその美しい彼女と一緒に遊んでいる。 「いいなぁ。彼女は、月にも妖精さんにも守られていて。」 私は彼女に羨ましくも憧れを抱いた。 たった今会ったばかりなのに。 そしてそれと同時に思ってしまった。 もし私達があの子達のように妖精だったらきっと ”彼女が光で私は闇なんだろうね” (友達がいて物語のように守られている彼女と友達もいない私)
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