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告白と真実
「えぇっとどういうこと!?
私のことが嫌いになったんじゃないの?
だから、私のもとを離れていったんじゃないの?」
「ううん。違うよ。私、ある男の子に出会って恋とはどういうものか知ったんだぁ。
だって彼は、私の知らない恋のことをたくさん知っていたから。
彼、
”自分自身のことを本当に知ってくれている人を大切にすべきだ。”
って言ったんだぁ。それを聞いたときまさに君だなぁって思った。
でも、自分が君に恋してるだなんてことに気づきたくなかった。
だって今まで私が告られる方だったから・・。
逆の立場になったらどうすればいいか全然わからなくなるんだね。
だから、彼と一緒にいて恋について教えてもらおうとおもったんだ。
でも、君が私の目の前からいなくなったとき、
とても苦しくて。痛くて。頭がおかしくなって。
”これが恋じゃなければどれが恋なんだ。”
って思って。気づいたらもっとおかしくなって・・。
私ね。君は知らないとおもうけど、学校では結構モテて、
そのせいか友達はいなくて、いつもひとりだったんだ。
だから、今みたいに焦ることなんてなくて、多分、結構クール系女子だったんだ。初めてだったんだよ。ありのままの自分をみせるなんて。
可笑しいよねぇ。
でも、
笑えるなんて。楽しさや苦しさをかんじるなんて。
そしてなにより、幸せでずっと続いたらいいと思うなんて。
本当に初めてのことだったんだ。
改めて言います。私。
嫌違う。玲花はあなたのことを心から愛しています。」
「ぽろっ。え!?なんなんだろうね。目からなんか溢れて止まらない。
嫌。違う。どうして・・」
「告白嫌だった?」
「違うの。嬉しすぎて。信じられなくて。私でいいの?
こんなダメなわたしでも・・。」
「違うよ。君がいいんだよ。ていうか、君じゃないと嫌だ。」
「ふふっ。ありがとう。すごく嬉しい。
私ね。君を始めてみた時、ひまわりみたいに笑っているあなたを。
嫌、玲花を見た時とても心臓がドキドキして鳴り止まなくて、心臓の音が聞こえてるんじゃないの!?って思うくらいうるさかったの。
そして話せば話すほど、知れば知るほど、あなたに恋焦がれていったの。
でも、そんなあなたに拒絶された時、地獄に堕ちたんじゃないかと思うほど等しく絶望した。けど、それが今は真逆で、正反対で、こんなに幸せでいいのってくらい幸せすぎてたまらない。」
「え!?それって・・」
「私から言わせて。私は、玲花を心よりお慕いしております。//」
その時は、月の光は一方向ではなく、二方向に照らされていて、
妖精さんたちも私達のまわりを飛んでいる。
その光景は、世界に祝福されているような今までで見たどの景色よりも最高だった。
「ねぇ。キっ、キスしてもいい?」
頬を赤らめて下をむいて呟く姿は、この世のどんな生物よりも可愛く愛おしかった。
「いっ。いいよ」
チュッ。
「ふふっ。幸せすぎてヤバい」
「私もだよ」
まだ、月や太陽の光が私達を照らしてくれている理由や誰もこの森に訪れない理由など分からないことばかり。
だけど、きっと私達が一緒にいれば。
そしたら、怖いことなんてきっとない。
そして、いつかこの真相に近づける。そんな気がする。
また、誰かに止められても、どんなことがふりかかろうと、
私達は硬いキヅナと真実の愛で私達の心は結ばれている。
もう、誰にも邪魔されやしない。
「ねぇ。最後にもう一回キスしてもいい?」
「もちろん。」
チュッ。
The end
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