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そのとき、衛兵は死を覚悟したわ。
彼は、毎日兜の奥から愛しい王子さまを見つめて、叶わぬ恋心を胸の奥に秘めていた。
王子さまの近くにいられるだけで、幸せだった。
でもいつか、お姫さまみたいに綺麗なドレスを着て、舞踏会に招かれることを夢見ていた・・・叶わぬ夢と知りながら。
身分を偽って貴族の舞踏会に出たことがわかれば、それは死罪にも値する。
それでも、衛兵はたった一度だけ、舞踏会に忍び込んだ。
そして、王子さまと踊れたのだから、もう死んでもいいと思ったの。
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