祖父と闇

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─────それは約1か月前のこと 静かな空間に、何を言っているのか分からない低い声が響く。 周りには黒い服を着た大人達。 俺の視線の先には笑顔の祖父の写真。 そう、亡くなったのだ。 別に何か特別病気をしていた訳では無い。 歳のせいもあり色々忘れたり体力も落ち、身体を動かすことも出来なくなったり。 そんな時肺炎になり入院した。 覚悟していてくださいとは言われたが、そんなら直ぐにどうこうと言うわけではないと聞いていた。 しかし、突然ぽっくりと逝ってしまった。 お医者さんが来た時には既に息を引き取って居たらしい。 俺は詳しく聞いた訳じゃないけど、多分舌が喉に詰まって窒息。 あまりにも突然だった。 お通夜が終わり、運ばれて来た祖父の棺の横でご飯を食べる。 親族でお酒を飲みながら、思い出話に花を咲かせ大人はお酒を煽る。 俺はまだ成人してないから飲めない。 特に話したいこともないし、慣れない事ばかりでバタバタしていて疲れたため、早々に布団に入った。
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