祖父と闇

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祖父はとても元気だ。 あんなに衰弱していたのが嘘みたいに。 背筋はまっすぐ、足取りは軽やか。 ちょっと怖い。 もう帰ってきて数日経つ。 帰ってきた次の日にとりあえず病院に行き、事情を説明。 まぁ、お医者さんはそりゃビックリしてた。 死亡確認したもんね。 健康状態に異常は無く、健康そのもの。 お医者さんもちょっと引いてた。 いや、嘘。多分結構引いてた。 そんなこんなで祖父のいる生活が日常になりつつあった。 また祖父と過ごす楽しい毎日が待っている。 そう思って疑わなかった。 ━━━━━━━が、 「うっ、」 夕食中、突然祖父が俯いて呻き声を上げた。 「え、じいちゃんどうしたの?大丈夫?」 なんだかただならぬ様子の祖父に、思わず 席を立ち近寄った。
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