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彼との出会いは2年生の5月の連休明けくらいだったかな?
カラオケ帰り、いつも通り駅に向かった。
高架広場に数人で作られた塊があり、隙間からギターの音が聴こえてきた。
友達の有美子と何となく覗いてみた。
顔なのか、声なのか、どっちが先かわからないけれど…瞬殺だった。
『恋に落ちる』という言葉の意味を身を持って知った。
彼の事しか見えなかった。
彼の声しか聴こえなかった。
「四葉?」
「…え?」
「ううん。ちょっと聴いてこ?」
そう言って有美子は笑った。
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