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「今は眠られよ。
いくらシグルドの肉体とはいえ、あなたに馴染むには時間はかかる。
明日から身体の稽古をつける。
その時に、この世界について説明しましょう」
そう言って、私の額に指を当てて、自らの意志で動かした身体をまたベッドに横にさせた。
「言い忘れておりました。
私は、ノルナゲストですじゃ」
麻布のローブの男が、周囲に肩腕を上げて合図すると、この空間から人の気配が徐々に消えていった。
この男性は、ノルナゲストと言うのか。
少なくとも、先ほどの連中の中では、それなりに権力を持った人なのだろうと感じた。
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