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まもなく痛みから解放されたのだけど……
「では、もっと本気になってもらいますかな」
そうして次は、腹部に衝撃が走って踞ったところで、背部に重い衝撃があった。たまらず地面に突っ伏したところで、さらに蹴りが胸部に飛んだ。
これは……先ほどよりも遥かにきつい。
次には、丸太のような右腕で私の首を掴んで、息を絞めにきた。
「さぁ、どうしますかな?
さすがのこの肉体でも、これではあなたの意識の方は長く持ちますまい」
このままでは意識を失ってしまう……。
夢の中でも、動けなくなってしまう。
折角動けているのに……。
そんなの、嫌だ!!
そう思った瞬間、私は自らの両腕に意識を集中した。
すると、防衛反応のように両腕がノルナゲストの右腕を力ずくで剥がした。そして飛び退けて、場所を移動しつつ呼吸を整えた。
「そうそう。
その意気ですじゃ」
そう言って一瞬で私に近づいて、また同じように腹部に衝撃を与える。
同じ動き……。
これは、さっきと同じ動きだ。
……つまりそういう事か。
同じ動きなら、対処はしやすい。
それに気付けということか。
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