第一話:はじまり

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 まもなく痛みから解放されたのだけど…… 「では、もっと本気になってもらいますかな」  そうして次は、腹部に衝撃が走って踞ったところで、背部に重い衝撃があった。たまらず地面に突っ伏したところで、さらに蹴りが胸部に飛んだ。  これは……先ほどよりも遥かにきつい。  次には、丸太のような右腕で私の首を掴んで、息を絞めにきた。 「さぁ、どうしますかな? さすがのこの肉体でも、これではあなたの意識の方は長く持ちますまい」  このままでは意識を失ってしまう……。 夢の中でも、動けなくなってしまう。 折角動けているのに……。 そんなの、嫌だ!!  そう思った瞬間、私はの両腕に意識を集中した。 すると、防衛反応のように両腕がノルナゲストの右腕を力ずくで剥がした。そして飛び退けて、場所を移動しつつ呼吸を整えた。 「そうそう。 その意気ですじゃ」  そう言って一瞬で私に近づいて、また同じように腹部に衝撃を与える。  同じ動き……。 これは、さっきと同じ動きだ。  ……つまりそういう事か。 同じ動きなら、対処はしやすい。 それに気付けということか。
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