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「では行きますかの」
ノルナゲストはそう言って、一瞬で間合いを詰めて、私が構えている剣に剣を合わせる。
するとものすごい衝撃がきた。全身を硬くするイメージで、体勢を保つので必死だった
「剣の動きを追って、それを剣で止めて応えるのですじゃ!」
キンッ!
キンッ!!
と、剣同士の衝撃が伝わり、その度に両腕が痺れる。
最初はどうにか受けることが出来ていたものの、やがて疲労感がつのり……
受け損なった剣撃が逸れて左前腕に当たり、そのまま私の胴体から離れた。
激しい痛みと共に、鮮血が周囲を赤くする。夢なのに、こんなにも痛いのか。
「おや、受け損ないましたかな?
ですが、それくらいのこと、その肉体ならば回復も容易く出来ましょう。
傷口に、離れた左手の切り口をあててみなされ」
そう言われて、慌てて左手を拾い上げて、傷口に添えてみる。
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