第一話:はじまり

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「では行きますかの」  ノルナゲストはそう言って、一瞬で間合いを詰めて、私が構えている剣に剣を合わせる。 するとものすごい衝撃がきた。全身を硬くするイメージで、体勢を保つので必死だった 「剣の動きを追って、それを剣で止めて応えるのですじゃ!」  キンッ! キンッ!! と、剣同士の衝撃が伝わり、その度に両腕が痺れる。  最初はどうにか受けることが出来ていたものの、やがて疲労感がつのり……  受け損なった剣撃が逸れて左前腕に当たり、そのまま私の胴体から離れた。  激しい痛みと共に、鮮血が周囲を赤くする。夢なのに、こんなにも痛いのか。 「おや、受け損ないましたかな? ですが、それくらいのこと、そのならば回復も容易く出来ましょう。 傷口に、離れた左手の切り口をあててみなされ」  そう言われて、慌てて左手を拾い上げて、傷口に添えてみる。
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