君に恋する青い月【特別編の番外編⑨】幸せって何だっけ

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 ぼんやりする頭で認識したのは、見慣れた天井。  明るい日差しが部屋に広がっている。  朝がやって来たようだ。  樹は寝ぼけ眼で時計を確認し、あくびをしながら寝室から出た。 「樹くん、おはよう!」 「あ、おはよ」  汐里がにっこり笑っている。  どこからともなく味噌汁の香りがする。  朝ご飯を作っているエプロン姿がとても可愛らしい。  彼女のお気に入りであるウサギのキャラクターの描かれたピンク色のエプロンだ。  少し目が赤い。  樹はハッとした。  昨日の仕事のあと、ベッドの中で泣いている汐里を抱きしめたことを思い出したのだ。
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