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ぼんやりする頭で認識したのは、見慣れた天井。
明るい日差しが部屋に広がっている。
朝がやって来たようだ。
樹は寝ぼけ眼で時計を確認し、あくびをしながら寝室から出た。
「樹くん、おはよう!」
「あ、おはよ」
汐里がにっこり笑っている。
どこからともなく味噌汁の香りがする。
朝ご飯を作っているエプロン姿がとても可愛らしい。
彼女のお気に入りであるウサギのキャラクターの描かれたピンク色のエプロンだ。
少し目が赤い。
樹はハッとした。
昨日の仕事のあと、ベッドの中で泣いている汐里を抱きしめたことを思い出したのだ。
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