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悪い印象は無かったが、やはり人ならざる者との同室はごめんだ。周りには、人間に居て欲しい。
今回も暑かった。寝苦しい。また、脚を柵に乗せた。ひんやりとした感覚が、気持ち良い。
脚を触るカサカサした手に、微睡みから覚めた。あ、またあの手だ。
だが、今回の手は冷たく寒気がした。しかも二本だ。
ベッドから生えて来た手は、ガッチリと足首を掴み、引き摺り込もうと引っ張る。ベッドが沼のように、足を飲み込んで行く。
「この前言ったろう。脚は掴まれないように、ちゃんと仕舞っておくように。二度目は無いよって」
もう、身体半分以上引き込まれた時、モニターのアラームが激しくなり出したのを、ぼんやりと聞きながら、闇に飲み込まれて行った。
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