たまご王子

2/7
前へ
/7ページ
次へ
父親はボクが生まれる前に死んでしまった。 家族のためにごちそうを見つけに行ったきり帰らなかった。 母親はボクを生んですぐ、ご飯を探している途中に、得体のしれないスプレーをかけられて死んでしまった。 ところで 何故たまごになりたいかって? 親に守られている感がすごくあるんだ。 たまごが雛にかえるまで、親はじっとしてたまごを温めている。敵が襲ってきても、逃げずにたまごを温めつづける。こんなこと、なかなかできないよ。 たまごのカラを割る瞬間も楽しそう。 ピキピキッとヒビが入り、その明るい隙間から見える景色はどんなだろう。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加