『おほしさま』

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「ねー」 『なんだい?』 かたかたかた。 『きみ』がうごいた。 「『おほしさま』ってなに?」 『何でそんなことを聞くんだい?』 『きみ』はふしぎそうにきいてくる。 「だって、おはなしのなかには、そらにはうかぶ 『おほしさま』がでてくるんだ。でも、そらには  なにもないよ?」 そらはまっくろ。なんにもみえない。なのに、おはなしのなかには『おほしさま』がでてくる。 ……なんでだろう? 『君は、『光』は知ってるね』 「うん、しってるしってる!この『でんきゅう』  とかのことでしょ?」 そうしてぼくは『でんきゅう』をゆびでさした。 『そうだね。そんな『電球』みたいな『光』が、  この真っ暗な空に、沢山浮かんでいるんだ』 この『でんきゅう』みたいな『ひかり』がうかぶそら?とってもあかるいのかな? 「とってもあかるいそらなの?まぶしいの?」 『あはは。違うよ。この『光』がもっと小さく見  えて、それが沢山あるんだ。とってもキレイな  んだよ』 とってもきれいなもの?……それってどんなの? ぼくは、ふしぎにおもってくびをかたむけた。 「それって、『きみ』が、まえにいってた『ここ  ろ』みたいなもの?」 『違う……いや、そうとも言い切れないね。確か  に、『こころ』は星のようにキレイだね』 「わぁぁ〜〜!そーなんだ!」 またあたらしいことがしれた!だからとってもうれしい! 「じゃあ、『きみ』は、ぼくにとっての『おほし  さま』かな?だって、きみは『こころ』はぼく  らのからだのなかにあるっていってたもん!」 『……。君は、そう思うのかい?』 『きみ』は、またふしぎそうなかおをしてる。 だいじょーぶなのかな? そうおもってぼくはにっこりわらった。 「うん!ぼくはたいせつな『きみ』をたいせつにした  いな!」 『…………そう』 『君』はそう言って遠くを見つめた。
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