猫のように生きてみたい ――猫と、私と、タロットと――

第一章 出逢い

――猫のように生きてみたい。
　私がいつも願うことだ。
　私が物心ついたころ、私は「周りと違う」ことに気が付いた。
　私が感じている世界をほかの人は見ていない。
　それは両親も同じだ。
　いつしか一人でいることのほうが楽になった。
　目立たないように。変な人に見られないように。

　「こういう時はどうすれば？」と、いつも頭の中でテンプレートを検索している。

　そしてなんとか普通に見える中学校生活を終え、普通の高校生になれそうだった。