年末年始

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 黎と皓が兄貴夫婦と買い込んだ食べ物を並べている間に麻人達は別室に移動した。 「姿は確認出来なかったが何者かがずっと付けていたな」  麻人がそう言うと海斗が頷く。 「相手は俺達が神社に来る事を知っていたのか…?」 「どうだろうな…この家の居場所はバレてはいないだろうが…この辺りを大勢で見張っていて、偶然見つかったかもしれないな」 「ここ最強、怪しい人物が周辺をウロウロしていましたから」  クリスマス辺りからか、家の周辺を彷徨く怪しい人物がちらほら居た。家は幸い、林の奥の複雑な迷路の様な道を通らないとまず辿り着けないが、万が一の事もある。 「此処も探られる可能性はありますね。別の場所も用意するよう手配します」  淳が万が一を考え提案すると麻人は頷いた。  黎と皓が事件の鍵を握っている。  見つかった黎達の父親の遺体。黎が無くしている記憶に何か事件の手掛かりがあると思われるが、辛い記憶を無理に思い出させるのも躊躇する。  とりあえず、まずは龍ヶ崎のバックにいる奴らを探るしかないだろう。
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