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子供の言葉に麻人は愕然とした。この子は普通の子供では無いのかもしれない。明日、友人の刑事に相談する事にし名前が無いと不便なのでとりあえず名前を決める事にした。
「君の髪は真っ黒で綺麗だな…。よし!君の名前は黎。黒いという意味で、黎だ!」
「そんな簡単に決めて良いんですか?」
麻人の単純な名前決めに淳は溜息をついている。
「……れい…」
「そうだ。黎だ!うん、良い名前だ!」
麻人の思いつきで黎という名前を貰った子供はそれでも少し嬉しそうに笑った。初めて名前を呼ばれたののかもしれない。スープを食べ終え満腹になった黎はウトウトし始め眠そうだった。
麻人は黎と名付けた子供を自分の部屋に連れ行きベッドへと寝かした。
「おやすみ、黎」
黎は直ぐにスヤスヤと眠りについた。
これが麻人と黎の出会いだった。
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