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最寄り駅は谷町線 四天王寺前夕陽ヶ丘駅
「次は、四天王寺前夕陽ヶ丘~。左側の扉が開きます」
車内アナウンスが流れ、電車が駅へと入っていく。
地下鉄谷町線は、地下鉄御堂筋線と並び大阪メトロの重要な路線で、毎日多くの人々が利用している。
谷町線は、大阪府守口市の大日駅から大阪市内を経て大阪府八尾市の八尾南駅までの28.1㎞を南北に結ぶ路線で、現在、停車駅は26駅ある。
正式名称は、高速電気軌道第2号線。
なぜ「谷町線」と呼ばれているのかと言えば、谷町筋の地下を通っているから。
地下鉄のラインカラー・京紫色(ロイヤルパープル)は、谷町筋沿線に多くのお寺があることに関し高僧の袈裟の色をイメージしたものとなっているらしい。
私は天王寺駅で乗り換えるため、天王寺ー八尾南駅間は一度も利用したことはないが、天王寺ー大日駅間なら通学に利用しているので、どの区間が混雑するかなどは経験から把握している。
天王寺駅から大日駅までは、谷町線の主要駅である天王寺、谷町九丁目、谷町六丁目、谷町四丁目、天満橋、南森町、東梅田、天神橋筋六丁目などを通り、都島、そして野江内代、関目高殿、千林大宮、太子橋今市を通って守口駅に停まり、終点の大日駅へと繋がっている。
停車駅をいくつか書き出しても分かるとおり、大阪の地名は地元民でも馴染みがなければ読めない地名が至る所にある。
◇◇
電車が完全に止まり、扉が開いた。
初めて降りる駅は、少しだけ緊張する。
ホームに降り、掲示板を見ると、駅名を知らせる掲示板の下に、黄色のテープに黒い字で「四天王寺・一心寺 4号出口➡」と書かれている案内を見つけた。
目的のお店は四天王寺の近くだったので、矢印どおり4番出口を目指して歩き始めることにした。
③④番出口の改札前の見やすい位置に、立て看板が置いてある。
立て看板には「一心寺・四天王寺 この改札を出て④エスカレーター」と大きく書かれてあり、その下には一心寺と四天王寺までの行き方を載せた地図が貼ってあった。
四天王寺周辺は有名なお寺が多いため参拝客や観光客も多く、迷わないように立て看板を置いているのだろう。駅員さんたちの優しい心遣いが伝わってくるような立て看板だった。
改札を出て「四天王寺➡」と書かれてあるほうへ進み、正面にある階段を少し上ると、その先は地下通路になっていた。前方は左カーブになっていて、先が見えない。
大阪メトロの駅の中には、地上に出るまで地下通路を歩く駅もある。
私は初めて利用する駅の地下通路があまり好きではない。
初めて降りる駅では、この地下通路で本当に合ってるよね?このまま歩いて大丈夫だよね? という不安が、出口が見えるまで付き纏うから。
そういえば、天王寺駅で地下鉄御堂筋線から地下鉄谷町線に乗り換える際も、長い地下通路で繋がっていた。
本当にこの通路で合っているのかドキドキするほど長く感じられた天王寺駅の地下通路を思い出しながら、私以外誰も歩いていない苦手な地下通路を歩いていった。
◇◇
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