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好きなんでしょ?
キーンコーンカーンコーン
「気を付け、礼」
チャイムと同時に委員会の集まりも終わる。
(よし、帰ろう)
もう疲れたし。暗くなっちゃうもんね。
「ねぇねぇ」
「ん? 何?」
話しかけてきたのは同じクラスで同じ委員会の人。いつも話しかけないでオーラあるからそこまで喋ったことないんだよね・・・ついたあだ名は『(一匹)狼』だし。
「俺と一緒に帰るのに、何先行ってんの」
・・・は?
「え、っと・・・なんか約束でもしてたっけ?」
この人と話したの4月以来だし! 誰かと間違えちゃったと思いたい。
「一緒に帰るって」
私そんな約束した覚えないんですけど!?
「ご、ごめん。私ちょっと急いでるんだ~」
「何それ。俺と帰んないってこと?」
そう言うと手を握ってきて
「行こ」
といつの間にか二人で帰っていた。
(え...一緒に帰るって言ってない)
ポトッ
「あ! 待てよ!! ハンカチ落としたぞー」
拾ってくれたのは一年の時同じクラスだった悠太だった。
「ごめん!ありがとう悠太!!」
「・・・うわ、ずるい。俺も名前で呼ばれたい」
グイッ
腕をもっと引き寄せて、
「ねぇ、俺を特別にしてよ」
手を繋ぎながら私を見つめる。
「なんか・・・グイグイ来るね」
「そうかな」
少し握る手が強くなった気がした。
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「私の家、ここだから」
あれからちょっと狼と話した。好きなゲームが同じらしく意気投合してしまった。熱く語っちゃったかも・・・//
すると彼は繋いでいた手を 恋人繋ぎ に変えた。
そのせいで自然と向き合う体制になり、目が合う。
「・・・え、は」
「今更かもだけど、さ」
「 俺達、付き合お? 」
「・・・はい?」
頭が『?』でいっぱいになった。
話したの今日で久しぶりってのに。
今更・・・? どういうこと?
確かにゲームについて沢山話したかもしれない。興奮しちゃったかもしれない。
でもそれは友達だから話していることであって、好きだから会話していることではない。
「・・・どうしたの? 固まっちゃって」
「もう俺達 付き合ってるような もんじゃん」
?× 20
「いや・・・付き合ってないよ。何言ってんの」
「え。俺達、 両想い でしょ?」
突然な発言。
「よく目合うし、好きなゲーム一緒だし、今だって恋人繋ぎしてる」
?× 50
恋人繋ぎは無理矢理なような気が・・・
「キミって俺のこと好きなんでしょ? 4月の時唯一俺に話しかけて、笑いかけてくれたじゃん。それって俺のこと好きだからじゃないの?」
いやあれは近くの席だったし。話したといっても四人班で授業中活動する時しか話してないよ・・・。
「好きじゃnーー」
「・・・あ、そっかあ」
手がほどかれる。ようやく元に戻ったかーー
「 ねぇ、俺達結婚しよ? 」
「だって俺ら 両想い 、だもんね♡♡」
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※ 主人公は一人暮らししてます
(・・・昨日は全然寝れなかった)
あんな爆弾発言言うから。せめて冗談と思わせて欲しい。
お陰で学校にも行きたくない。
ピンポーン
「朝ご飯の作り中に・・・」
こんな朝から誰だよ。
『はーい』
・・・あれ?
なんか嫌な予感がした。私の手が『開けちゃダメ!』と言っている。
手が動かない。
ピンポーンピンポーンピンポーン
「無視しよ」
こんな時間に鳴らすとか、おかしすぎる。
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン...
「ヒッ...!!」
恐怖しかなかった。
(あ...けな、きゃ......!)
「ねぇ、いるんでしょ?」
その声の主は、
「俺達、 結婚 するじゃん?」
「 だからね、 婚姻届 出しといたよ」
頭の中が真っ白になった。
何も考えられない。
(ウ、ソ...でしょ?)
「嫌...ッ!!」
ガチャ
ドアが開けられる。
? × 100
「どうしてッ...! な...んで」
頭が恐怖で埋め尽くされる。
「あーかわい」
「これからは俺と一緒に過ごそうね?」
「俺の 奥さん 」
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