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このまま家に帰りたくないな…。
どんな顔して2人に会えば良いんだろう…。
複雑な思いが行ったり、来たり、ぐるぐると頭の中を駆け抜けた ――――――…
家に帰りたくないとは思っていても、行く宛なんてファミレスぐらいしかなくて、持っていた本を読み時間を潰した。
時計を見たら18時05分。
母さんもそろそろ仕事から帰って来ただろうと思って帰宅した。
「――――ただいま」
玄関を開けて洗面所で手を洗い、リビングを通り2階へとそのまま行こうとした。
「おかえり、遅かったのね?ご飯は?」
キッチンに居る母さんの声の方を見たら、ダイニングテーブルで光琉が背中を向けてご飯を食べてる最中だった。
光琉がニコニコしながら振り返った。
「おかえり、今日カレーだぞ~」
ドキンとした。
「ごめん、食べてきたからいらない。」
ボソリとそれだけを言って、目を反らし俯いてバタバタと2階の自分の部屋に入った。
駄目だ。
光琉の顔まともに見れない。
部屋に鍵をして電気はつけず、倒れ込むようにベッドにダイブした。
――― 明日からどうしよう…。
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