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―――違う。 そんなんじゃない…。 悲しいのは、克己が光琉を大切にしてないからじゃない…。 悲しいのは全部だ。 克己が、いつの間にか僕より光琉とばかりいて、最初はただ戸惑って、寂しくて、慣れなくて、慣れなきゃとか思っていたけど、全然慣れなくて…。克己が側に居ないのを慣れた振りをしていたんだ。 あの買い物した日だって、光琉には楽しそうに笑っていたし、胸が痛かった。 言い訳ばかりして、自分の気持ちに気付かない振りをしていたんだ。 溜まっていた色々が今溢れ出たのは克己と光琉のあんな生々しい行為を聞いてしまったからだ―――… 僕の中にあるこの感情に名前をつけるとしたら、多分…。 僕は克己が好き――…。 僕の好きな人 今、自分の気持ちを自覚した。
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