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そこのカフェはかなりの人気店で、今は開店少し前で、結構並んでいた。ここには何度か来たけど、今日は何となく女性客が多いような気がする。
「ごめん!おれトイレに行ってくるから、荷物お願い」
そう言って光琉はショップの大きな紙袋2つを克己に預けて行ってしまった。
「それにしても、光琉の凄い荷物だね。全部洋服でしょ?
買い物が終わったら今度は限定スイーツを食べるって張り切ってるし。凄いよね」
「確かにな。甘いもん嫌いなくせにな。ま、違うのもあるから良いんじゃね?」
「うん、そうだね。僕はチーズケーキが食べたい」
「理琉は甘いの好きだからな」
「うん」
顔を見合せ笑いあった。
待つ間さっきからチラチラ見られてる。
克己は高長身でイケメンだから目立つんだよね…。
光琉もイケメンだし、身長だって僕より大きい。二卵性だから?
……2人ともズルい。
僕なんか、ギリギリ170あるかないかだし。
それに――――
「ねぇ、あそこの彼、スッゴくカッコ良い」
「本当だ!隣、彼女かな。可愛いんだけど」
「彼女良いな~。一緒に並んで貰えて」
キャッキャッとそんな言葉が聞こえて克己と僕は顔を見合せ、今度は苦笑いした。
そう。
僕はいつも私服だと女の子に間違われる時があるんだ。
光琉ならそんな事ないのにさ。
二卵性だからなのかな…?
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