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なんか 胸がズキンとした――。 克己はやっぱり僕より光琉が良いんだ。 さっきはそんな顔してなかった。 そんな楽しそうな、嬉しそうな顔してなかった…。 モヤモヤする――――…。 どうしよう…。 この後あの2人の所に行きたくない。 ああ、また拗ねてる自分がイヤだなぁ。 あの2人は僕がいなくても別に良さそうだし…。 このまま1人で帰りたいな。 どうしてだろう…。 2人が笑い合っているのを見たくないなぁ…。 モヤモヤが止まらない。 ヤバい…。 なんだろう、この気持ち―――… 「…どうした?」 無意識に胸を押さえてる僕を不思議そうに常磐が見てる。 「…ううん。何でもない。あの2人 多分そう、…付き合ってると思う。……偏見ない?」 「別に?うちの学校結構そういうの普通にいるだろう?今時そんなの気にしないんじゃね?」 「そうなの?なら良かったかも」 自分の事じゃないのに、思わずホッとした。 「お前、あの二人の邪魔したくないなら、一緒に別の所で食わない?」 「…いいの?じゃ、僕の荷物も預けてあるから取りに一緒に行ってくれる?」 「おう」 正直 常磐がいてくれて良かった。 あの二人の邪魔はしたくなかったし。これで、別行動ができる。 と、思っていたら 「はぁあ?ここで食べたら良いじゃん!ほら、ここ空いてるし」 光琉があからさまにムッとして、 眉間にシワを寄せて、隣のイスを軽くトントンと叩いてる。 常磐と顔を合わせていると、光琉が僕の手をグイっと引いてくるからそのまま隣に座らされた。 常磐は克己の隣に。 皆、顔見知りだから良かったけど、こうなるのは想定外だ。
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