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side ――
「ん? 煌太?気絶した?」
返事がない。
息はしてるから、まぁ、大丈夫だろう。
「 ごめんな?無理し過ぎたな…。」
何時間も手加減なしで抱き潰したしな。
あとの処理はキチンとしておくからな?
色白の体には、赤く色ずくキスマーク。
病的までに所有物の証しのように付け過ぎた感は否めない。
汗ばみ、白濁まみれの体をホットタオルで拭き取る。
赤く火照った顔を見詰めた。
疲れ果て、気を失った煌太の頬を壊れ物を触るように撫でてみる。
「可愛いくて、エロくて本当に最高だよ。やっと、手に入れた…。手離すなんて2度としないからな…?煌太、愛してるよ」
眠る煌太の額に唇を落とす。
オレたちが5歳の頃、オレの家の近くのマンションに煌太が引っ越して来たのを見ていた。
母親の後ろを煌太はついて歩いていた。
それを遠くから見て、煌太をなんて可愛い女の子なんだと思った。
サラサラの髪で、色白で、目が大きくて人形みたいだったから。
今も可愛いが。
次に保育園で見た時、本当に女の子だと思っていたから、一緒に遊ぼうと笑顔で煌太から声をかけられて嬉しくてドキドキした。
その笑顔に釘付けだった。
初恋の瞬間だった。
しかも、1番最初に声をかけられ優越感に浸っていた。
トイレタイムで同じモノがついていて、ショックだったのは今でも鮮明に覚えている。
初恋は一瞬で砕け散った。
と、思っていたが ―――…。
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