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寝室のゴミ箱に使用済みコンドームが入ってたのを見つけた事もあるし。 ――― わざとか? あと、長い髪の毛が風呂の排水溝にたっぷりとあったし。 ――― 脱毛症か? だがオレは男。 プライドが邪魔をし、認めたくなかった。取り乱して責めたくもなかった。 物分かりの良い恋人でいたかった、というよりも惚れた弱味で責めずに浮気の事をそれとなく釘をさしただけだった。 それに何よりもオレが直接見ていないから、オレの中では浮気ではないし。 憶測だし。 ……なんて自分に言い訳してた。 理一には今日バイトがあるから行くのは遅くなる。なんて嘘をつき油断させた。 そして今、合鍵で玄関をそっと開けた。 ――― 早く来いよと言ったのは お前だからな? ――― 言質はとってるからな? お前から熱心にアプローチしてきて、付き合ってくれと言ってきたのにこれかよ?あぁん? 予感はしていた。 予想してた通りの結果だ。 本当は浮気なんてしてないって信じたかったのにな―――…。 「ふぅ…」 リビングで深呼吸を1つ。 ―――― オレは勇者になる。 いや、勇者だろう。 ガチャッ… 寝室のドアを開けた。 寝室に置いてある自分の私物を取りに入る。 戸惑いも、躊躇もなく寝室のドアを開けた。 勿論、ノックなしだ。
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