突然の出来事

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突然の出来事

「ああっ!」 彼の驚く声で目を開けた私の前には大きな何かが立っていた。 「えっ鹿!?」 そう叫んだ瞬間、私達の乗った車は何かに激突し向きを変えて止まった。反動でサイドのガラスに頭を激しくぶつけてしまった。一瞬何がおきたのか分からなかった。 「痛ったぁ…。」 ぶつけた箇所を手で擦りながら上体を起こす。そして運転席の彼のほうを見た。彼も同じくガラスに頭をぶつけたのか暫く動かなかった。 「大丈夫?さっきのアレなに!?」 私の問いかけに彼が答える事はなかった。いつまで経っても私のように頭をさすって起き上がる事はなかった。
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