最強のお守り

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おそるおそる繭が箸を口に運ぶ。 「あっま!!」 思い切りしかめたその顔を見て。 泣きたくなった。泣かなかった。 かわりに笑う。いっぱい笑う。声を出して。 これから向き合うべき問題は山積みだ。 何を、どう選ぶにせよ、きっと歯を食いしばらないと乗り越えられない。 でも、壁にぶち当たるその度に、今日を思い出すだろう。この味を忘れないだろう。 ―すごいよ。頑張ったよ。だからさ、もうやめてもいいよ。 訪れる日々、この最強のお守りがあれば、私はもう何も怖くなかった。
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