「活動」に染まった友人

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 彼は尚も主張を続ける。私はもう、辟易し始めていた。  遂に彼は「国」を語り始める。日本はこのままじゃいけない、勉強しなきゃいけない、変わらなきゃいけない…と「演説」が続く。高校時代はそんな事全く言ってこなかったのに。  一方的で会話が成立しない状況。諦めと怒りの気持ちの中、私はこう切り出した。  「いや、もういい。意味が分からないならしょうがない。もうその話はいいから、最後に1つだけ質問させてくれ。」  彼はようやく「演説」を止め、「うん、何?(⁠ ⁠・⁠ω⁠・⁠)⁠」と返す。そこで私は 「お前さん、日本の国旗・日の丸、『踏め』って言われたら踏めるか?」と聞いた。  これは非常に失礼極まりない質問だ。だが、国を語る人間に「国を憂う気持ち」があるのかどうか、それを推し量る意味では意義のあるものだ。私はそう直感し、彼に敢えて問うた。そして彼は  「うん、踏めるけど何で?(⁠ ⁠╹⁠▽⁠╹⁠ ⁠)」  …と、何のためらいもなく答えた。そんなの普通だろ、と謂わんばかりの声で。  この瞬間に、私の怒りが爆発した。
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