西暦2XXX年

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西暦2XXX年

「もう言葉はいらない。なぜならこれで意志疎通はオーケー」  そんなキャッチコピーとともに、とある企業がテレパシー装置を発明した。  これを使えば人間同士が言葉を発しなくても会話ができるという画期的なツールである。  これまでの文字を入力する必要のあったデバイスとは違い、離れた場所にいる相手のことを思い浮かべ、相手が反応すれば脳内で会話が始まる。  さらにこの装置の注目すべき点は、テレパシーの際に言葉を必要としないことだった。  言いたいことを頭に思い浮かべるだけで、電気信号に乗って相手の脳に到達する。  これにより、これまで言語の壁に遮られていた問題は簡単に解決できることになるはずだと、世界平和に繋がることを大いに期待され、世界的な平和賞を受賞した。  
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