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ゲージひとつにつき一匹のみ。ペットショップでこの子たちを選んで、あれこれと必需品を買ってる時も首傾げてたな。
「結構ね、気性が荒いんだよ。喧嘩しちゃうから」
「へー。ちょっと寂しいな、それ」
「俺は一匹飼いじゃなくてOKだから、ハルはここに住むといいよ」
「何でやねん」
「例えハルが喧嘩っぱやくても」
「うっさいポチ」
「ポチ……」
時々ポチって呼ばれるから、多分俺は犬扱いなんだろうなぁ。全然いいけど。
「なぁ、トンコツめっちゃ登ってくるやん」
見ると、ハルが選んでトンコツと名付けたクリーミーサファイヤの子が、ゲージの天井まで登ってきてる。
「さっきは何やクルクルしとったし」
「性格はハル似だね」
「は?」
「見た目受け継いでんのはヤサイスクナメニンニクアブラマシマシだけど」
「二郎」
「ヤサイスクナメニンニクアブラマシマシ」
「お前のネーミングセンス、ヤバない?」
「そうかなぁ」
隣のゲージでサファイヤブルーのヤサイスクナメニンニクアブラマシマシは木製の小屋をせっせとかじっている。見た目はハルにそっくりだと思う。
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