ヤサイスクナメニンニクアブラマシマシ

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 トンコツはハルが、ヤサイスクナメニンニクアブラマシマシは俺が選んで、それぞれ好きな名前を付けたということでこれです。 「いやお前さ、イブキさんとこの猫のミソって名前が可愛い言うてハムスター買うたわけやろ? 何でそない可愛ない名前になんねん」 「可愛いじゃん」 「俺はトンコツでもちょっと可愛い系とはちゃうと思っとる」  トンコツスープの色によく似てるからトンコツになったんだけど、充分可愛い。 「ヤサイスクナメニンニクアブラマシマシはガッツリすぎて、このサイズ感に対してオカシイやろ」 「大きくなれよという願いを込めて」 「いやいやいや、相応っちゅうもんがあるやろ」 「ニンニクとアブラもスクナメの方が良かった?」 「二郎から離れろや!」 「えー」 「俺は二郎としか呼ばんぞ」 「ヤサイスクナメニンニクアブラマシマシ」 「二郎」  ハルは呆れた顔でスマホを取り出し、トンコツとヤサイスクナメニンニクアブラマシマシの写真を撮り始める。 「……やっぱ可愛いな」 「だろ?」 「二郎、回し車かじり出したけど」
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