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「太陽のようなオムライスを作りたい!」
「いや月のようなオムライスの方がいいに決まってる!」
橙山真理子が座るカウンターの前で、二人の料理人が言い争っている。
ここはオフィス街から少し離れた路地裏に三ヶ月前にオープンした小さなレストランバー「intersezione」。
レストランバーというよりは、二人の料理人が仲良く切り盛りする洋食屋さんといった雰囲気。
仲良く…
うん、普段はとっても仲良し。
オフィス街のやり手OLとして働く真理子。
この仲良しな二人の料理人を見ながら美味しい食事とワインを嗜むのが、週末の真理子のささやかな癒しになっていた。
今日は珍しくオムライスのことにでもめている。
「じゃあ真理子ちゃんに決めてもらおうか!」
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