キャベツ畑

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 七時になって母が帰って来た。母は祖母に病気を知らされて心底驚いたようだ。畑仕事はやめて家にいるよう言っていたが祖母は首を振っていた。  夕飯を食べて祖父とお風呂に入った。俊哉は祖父の背中を洗いながら訊く。 「おばあちゃんが癌って死んじゃうなんてことないよね」 「分からん。でも今は医療が発達しているからな。よっぽどのことがなければ死ぬことはないだろう。病院の帰りに考えたんだが、私はばあさんと長いこと一緒にいる。万が一のことがあって、いなくなることを想像するとおかしくなりそうだ」  祖父は振り返らずに話していたが肩が小刻みに震えていた。俊哉はまた泣きそうになった。  次の日、浩人に無視されながら学校に行った。朝のホームルームが終わった後、担任が理央を職員室に呼ぶ。昨日の宿題のことだろう。俊哉は理央が心配になった。
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