拾ったものは誰のもの

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「ちょっと動画ストーップ。疲れた」 「赤いまんまだな。どうしたんだろ、最初は順調にいってたのに」  二人の視線は宝の山一点を見つめている。もはやこの宝の山と、俺たち二人しか見えていなかった。 「水が足んないじゃない?」 「え? そうか、水、水」  水を与えれば息を吹き返すだろうと、ぐるっと茎のまわりに水をやった。すると赤いタマゴがポロンと落ちる。 「いひやぁーーーッ!」  落ちるはずのないタマゴがこのタイミングで落ち、矢部が奇声を上げた。 「お、落ちたぁ! 何で赤いまんまで? 何で赤いまんまで?」  すると赤いタマゴは再び発光し、数字が殻に浮かび上がると急にカウントダウンを始めた。 『10、9、8……』 
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