第11章

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だよね…うん、サラダも美味しくできた。 「どうしたらそんなこと言えるんだろう…開業の目処が立たないのだとしても、新しい勤務先を探すと思うんだけど」 私の言葉に、今度はサラダをモグモグしながら、ロウさんはウンウンと喉を鳴らす。 「内科以外でもいいとまで言って来た」 「ぇ…え?何か…切羽詰まった感…」 「だよな。俺は正直どーでも良かったけど…」 「ふふっ…お兄さんが聞いたんだ?」 「そう」 「どうかされましたか?みたいな?」 「まんまソレ」 「名探偵って言って」 「ベッドで囁いてやる」 「ぅん…?」 「荻野先生の返答も推理してみるか?絶対に当たらないが」 「じゃあしない」 「小萩らしい。絶対に当たらないって言われてムキになる奴がいるけど」 さとちゃんとケンカのケンちゃんだよ、それは。 「絶対に当たらないんだから、開業時期の目処が立たないで困っているってこと以外に何かあるんだよね?」 「いい推理」 「…何だろう?」 「長井が金目のものを持って消えたらしい」 「はぁぁ…えぇ…えェェ…へっ…泥棒?何っ?リアル犯罪っ?」
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