陶芸家の男

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陶芸家の男

 山奥にある小さな村。  高齢者ばかりのこの村の外れに、唯一の若者である橘涼太朗(たちばなりょうたろう)は、ひっそりと暮らしている。  陶芸家である涼太朗は、作品ひとつに何百万何千万円もの値がつくほどの世界的に名の知れた陶芸家なのだが、年齢や容姿を知る者はいない……。  謎が多いことでも話題の陶芸家なのだ。  若い頃から、陶芸一筋で世間からは孤立している。  本人は無自覚だが、透明感のある肌に人を惹きつける切れ長の目、細身で長身のモテる要素を兼ね備えている。  その姿を知るのは、ごく一部の者だけなのだ__。
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