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「調子乗んな、カケイ副会長」
「俺とリアとの契約でしょー?」
「それは……!……き、きすだけって、話で」
「ウブなかーいちょかわいー」
「バカにしてない?」
首の裏に腕を回されると、彼の動きが止まる。
そのまま項を、つつっと短く、弱く触れられて。
背骨を辿るようにその指先が降りてくる。
服の上なのに、なんでこう、いちいち触り方が……っ。
もぞもぞしている私の唇をまた塞ぐ男は、「物足りなくならない?」と私の顔を近距離から覗き込む。
解っててやってるクソ野郎。
「生徒会室なんだけど」
「場所変えればいいわけ?」
「そうじゃなっ……ちょっ、やめ」
降りてきた唇が首を撫でると、体がビクッと大きく跳ねた。
私たちは付き合っていない。
ただ少しだけ、弱みを握られていることから始まったって関係。
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