私の願い事

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私の願い事

「きゃー、鳴宮くんー!!」 サッカー部の人気者、鳴宮颯斗。 イケメンで秀才。おまけに優しい性格なので 学校内にファンクラブが出来るほど有名人。 (今日も、鳴宮くんはかっこいいなぁ) 私は、そのファンクラブの女の子達の後ろで 見つめる事しか出来ないけど… 応援出来るだけで幸せだった。 (もうすぐ春大会もあるし出来るだけ力になりたい) 「そういえば、知ってる??願いが叶う卵の話」 私が、ひっそり応援しているとファンクラブの子達が 後ろでそんな話をしていた。 「学校近くのたまご料理屋さんで、たまご料理を 食べながら願い事をすると叶うってやつ?」 「そうそう、しかも何回でも願えるの」 「付き合ったりも、出来ちゃうかな??」 願い事が何でも叶う。県大会優勝も願えば叶う… でもそんなおとぎ話のようなことあるのだろうか。 上手すぎやしないか…そんな話と盗み聞きながら 私は、怪しんでいたら… 「その話、本当なら私は新学期同じクラスに なれるように願おうかしら?」 ファンクラブのリーダー春風千冬さんだ。 1番応援し続けていて、みんなにも一目置かれる存在 「春風さんが願うなら私達は遠慮しないと…」 あんなに盛り上がっていたのにみんなが 目配せして、その話題を話すのをやめていた。 (私も…やめとこうかな) そんな事があり、私も卵の話題は 考えることをしばらくやめた。
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