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彼は正気を取り戻すたびに自分が何も悪くない事に気がつく。
真っ直ぐ人間だから、気づくことさえおっくうだったのだ。
やがて心は虚弱になって蘇る事になった。
時間はかかったが、自分が酷い目に合ったことを彼は心が弱くなった事で忘れられなくなる。
相変わらず、人を信じる事は出来ない。
心の闇は自分に起きた事が酷すぎるので受け入れられずに、心が滞る。
その合間は見えない心の壁である
誰にも見えない心の壁に突き当たったら誰かに相談しよう。
それは自分自身でなくてはならない。
なぜなら、
自分は自分にしか変えられないから。
それをしているだけで手を失うことがなくとも、自分自身を大切にできたのだから。
間違った判断に気づけば、新しい道が見える。正す必要がないから、自分の道は見なくていい。
他人の道も見なくていい、
今と昔と未来、どれが欠けても自分でないのだから、どんなに失敗しても、進める道は一つではないが、選んだ道のりは一つだけだ。
手を失ってでも得たいと思ったものは、過去の幸せな思い出である。
元が無ければ根も葉もない。
辛いことだけでなく、喜びも色んな事を人と享受して生きると彼は思っている。
未来はその今という過去を積み重ねてできるのだから辛い時には、慈しみやがて明るく、
楽しいときには冷静にこの今が続くように、
そう生きればいつまでも喜びは続き、何がダメかわかってくる。
彼のように生きてはダメだが。
彼も思いとどまり、消える事を選んだ。
そう彼はリボーンする前の私(作者)である。
今普通でいられるのは、登っていく底辺を反面教師に生きるからだ。
だから忘れてしまう友達も恋人も家族でさえも敵になっても、誰かはあなたを見てくれています。1人きりでも生き残るために誰かが助けてくれた恩があり、そうやって失敗しても、助け合い生きていく。生きているという事は赤ちゃんの頃に生かしてくれたという事。
私はリボーンしたとはいえ、母がいた時の恩そのものであった。
偽って生きた10年は家族の幻が消してくれた。
その事実を否定して生き続ける。
だって左手はないのだから。
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