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翌日、家の近くで待ち合わせて、二人で広場に向かうことにした。
「どうだった、何かわかったかい?」
「青い玉子で調べてみたら、幸せを呼んでくれる? みたいなことが書いてあったけど、まだら模様の青玉子はよくわかんない」
「幸せの青い鳥みたいな感じかな」
「幸せの青い鳥だと、病気を治してくれたりするけど……誰の?」
広場が見えてきた。遠くに見える青い球……えっ? やけに近くにあるように見える。
「ダーウィン、なんてこった、これはどうしたことか……」
「信じられない、アイザック、これってまさか……」
「大きくなっている!」
二人揃って、声を張り上げてしまった。
玉子のそばに寄ってみると、それは僕たちの身長くらいの大きさに成長して、色も濃くなっていた。
「これはすごいものを見つけてしまった。でもどうしようか、これ……」
「パパに写真送って、聞いてみる」
ダーウィンは携帯電話で撮影すると、チャットでメッセージを送った。
返事がすぐに返ってきた。
「すごい興味持ってくれて、すぐにこっちに来て調べてくれるって」
しばらくすると、パラボラアンテナのついた大型のワンボックスカーが広場に走り込んできた。
「千鶴、お待たせ。君が相澤君かい? いつも娘がお世話になっているね」
白髪混じりのふくよかなおじさんが、白衣のポケットに手を突っ込みながら話しかけてきた。
「僕は科学探偵アイザックです」
「ははは、アイザック君か。それではさしずめ、私の名は英司だから、エジソン博士といったところかな。よろしく」
握手をすると、エジソン博士は玉子を眺めた。
「ほほう、これはまた不思議な物体だな……さっそくX線分析でもしてみようか」
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