いつかその日まで

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「アメリカ、着いたらちゃんと連絡してねー! 飛行機が墜落しないか不安なんだから」 「ちょっと、縁起もないこと言わないでよー」 ちょっとおどけて笑う彼の笑顔が大好き。 「ごめーん」 「僕の事心配してくれちゃって、かわいーね」 いいと思ったところをすぐに褒めてくれるところが大好き。 「おいで、」 ぎゅーって抱きしめてくれる、安心感のあるぬくもりが大好き。 …ずっと、傍に居たいよ。 「さて、もう時間だし、そろそろ行くね。」 「うん。」 泣くな。泣くな、私。 泣くな泣くな泣くな。彼の頭に残る最後の顔が涙で濡れてブサイクだなんてやだ。ずっとかわいいままの私で保存してほしいの。
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