新人医員は多忙極まりない

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新人医員は多忙極まりない

「上野さん、中性脂肪が高いです。血管も詰まってますよ」 血管の詰まり動脈硬化(脈波)検査のABI検査とPWV検査の結果と血液検査のデータを見て、目くじらをたてる。 「2週間に1度点滴に来てください。飲み薬も強い薬に変更しますね」 心エコー検査と頸動脈エコー検査も行い、閉塞が起きてないか慎重に確認し、看護師に点滴の指示を出す。 葛城病院は循環器領域治療件数日本No.1なのもあり、通院している患者さんの数が多い。 循環器内科の外来診療は5人で回してる。 外来時間内に診療を終える事ができず、いつも1時間以上オーバーし、病棟に入院している患者さんの所に回診へ行き、その後、また午後の外来診療に入る。 「つ、疲れた。もう、無理」 外来診療時間は午後4時半までだけど、5時過ぎまでかかってしまった。 医局へ戻り、カルテの整理や報告書を作成、事務作業を行なう。 最後に入院患者さんの経過をチェックするために病棟へ行き、長過ぎる勤務がやっと終わろうとしていた。 「新井先生、お産が重なってピンチなんです。産婦人科にヘルプに入って下さい!!」 やっと帰れると思っていたら、産婦人科の看護師に捕まってしまい、しぶしぶ産婦人科病棟へ向かう。 医学部卒業後、大学病院で初期研修2年と産婦人科医と小児科医のダブルボードを目指し3年間専攻医を勤めた。 その後、循環器内科医と小児循環器内科医の専門医取得のために葛城病院で専攻医を2年し、医員として循環器内科医をしてる。
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