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アオハル来たる?
下駄箱で同じクラスの山田君と一緒になった。
「サヨナラ」はショートホームルームの後に言ってあったから軽く頭を下げた。向こうも同じくらい下げた。
靴を履き替え校門に向かう。そしてそのままバス停を目指すことになるんだけれど、当然だけどほぼ横並び。
黙って歩くのも不自然?
だから話題を探して話しかけた。
「あ、ねえ、明日世界史のテストだっけ?」
「あ、うん。四大文明まで。」
「まだ始まったばかりだしそんなに範囲広くないよねえ? 細かいところまで聞かれるってことかなあ。」
「多分? それにしても早すぎだよねえ。まだ三回くらいしか授業してないのに。」
激しく同意。
そんなことを話しながら歩いていると、あっと言う間にバス停に着いた。
「あーー、次のバスまで10分以上あるよ。」
山田君と10分、何を話そうかなあなんて内心考えてた。そしたら。
「駅まで歩く? 駅まで行くんだよねえ?」
「うん。でも歩いて行ったことないから道知らない。」
「まっすぐ行くだけだよ。バスは回り道で駅まで10分くらいかかるでしょ。歩けば15分弱。バス待ってるよりも早い。行ってみない?」
「おーー、行く行く。こっち?」
まさか自分に男子と帰る日が来るとは思わなかったよ。
The 青春ってヤツ?
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