闇に落ちる理由

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結局私ったら闇に沼ってましてね。 沼からでられないですわ。 食べても、食べても身体が食べ物を欲するし、何をしても心が満たされない。  だから私ったら、闇を愛してるんです。 生きることはたいへん。 彼女は、笑っていた。笑わないと泣いてしまうらしく、泣きながら笑うのだ。 痛くて見てられない。 逃げてしまえば良いのに。 崖から落ちそうなのにしがみつくなんてバカバカらしい。 「じゃぁどうしたら良いの。あんたが苦しいことはわかったよ。じゃぁどうやってぬけるんだよ。」 彼女は、わからないとまた笑う。 笑えば福が来るからだと。  彼女から悪を取り除くのだ。 彼女は、悪を忘れ何もかも手放したらきっと幸せになれる。  だから私は彼女に人形を渡した。 これを持てば幸せになれると言って。 彼女は、嬉しそうに笑って帰って行く。 一週間後。 派手な服着て、厚化粧に人形を持った彼女がやってきた。彼女は幸せだと言う。 人形は彼女の悲しみを全て取り除いたと言う。   私は彼女が幸せになった事を心から喜んだ。 これでわたし彼女の事を心配せずに済む。 彼女はバイバイと言い私の前から去って行った。  僕は今ボロボロだ。時々現れる人々のお世話をしていて彼女や、彼らが幸せになるお手伝いをしている。僕が元気にしてあげると、僕に全て彼女や彼は帰ってきてやがてひとりの僕になるという。 そう、僕は心が壊れていて、僕からはみ出した人間たちが僕に帰れるようにお手伝いをしている。  僕に彼らが帰りついたら、僕はどうなるのだろうか。本当の僕はどうなるのだろう。 いなくなるのかな。  僕を苦しめた会社の皆様へ。 僕はそのうち死にます。 死んだらあなた達が喜ぶ世界がくるのでしょうか。 もし何も変わらないのであれば、どうか僕のような人間を増やすようないじめはしないでください。 どうかあなたの鬼の顔に気がついてください。
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