Xの存在

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チェイサーは口に手をあてて、身を乗り出した。 「えっ・・じゃあ、下のほうは?」 「オンナのホルモンを取ると、男のシンボルは小さくなって、体内に吸収されるらしい。 オトコのホルモンを取ると、オトコのはでっかく成長して、オンナの穴は自然とふさがっちまうと聞いた」 ブラントンは、声をひそめた。 「そう、うちの嫁さんが言っていた。うちの子どもも、実はXなんでな」 「じゃぁ、どっちになるか、まだわからないのか?」 「俺は、かわいい娘がいいんだけどな」 ブラントンは鼻の下を伸ばした。 「嫁に似て、すごくかわいいんだ。美人が家にたくさんいるのは楽しいだろう?」 「奇妙なのろけ方だな」 チェイサーは苦笑いをした。 「さて、帰るか。俺は嫁さんが待っているからな」 「ここを使わないのか」 チェイサーのその言葉に 「そんな事をしたら、家から追い出されるだけじゃない、殺されるかも」 ブラントンは、幸せそうに笑った。 カチャリ ドアが開いて、マダム・ルルが入って来た。その後ろに着飾った娘がいる。 「この子は初のお目見えなの。チェイサー様に、ぜひに、と思って」
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