第二章(ツガイとイチャイチャ)

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 僕が動けるようになり、僕は母さん達の所へ行くつもりでいたが、屋敷に行ったノク兄さんとロイドが帰ってこないため、行く事ができないでいた。 「ラシル、ノク兄さんとロイドまだ?」 「まだみたいだね。あの赤子……ノアの弟が、なかなか確認できなくてね」  僕の弟? ノク兄さんとロイドが何してるのかも分からない。でも、ラシルが不安なら行かない。 「ラシル、ギメルは? 次はアス兄さんもいない」 「ギメルはアストを連れて、別の国に行ってるよ。ノクトの時とはまた別の国」  そうなんだ。僕も別の場所行ってみたい! 「ラシル、ラシル!」 「なあに? 可愛いね、ノア! 日に日に美人になっていく気がするよ! 毛並みも綺麗で、いい匂いもする」  ラシルはツガイになってから、今まで以上に僕を褒めてくれるため、僕も嬉しくなるのだ。 「キュア! あのね、僕も違う場所行きたい! みんな帰ってこないの寂しい。ラシルも遊べない時ある」 「ごめんね、ノア。みんなノアの為に頑張ってるけど……ノアが寂しいなら仕方ないね。屋敷以外ならどこに行きたい?」  いいの!? じゃあね、僕が一番会いたいのは─── 「ギメルとアス兄さんのところ!」 「いいよ、明日行こうか。今日は俺とゆっくりしよう。一緒に寝たり、遊んだり」 「今日は何もしない? 僕だけ?」 「うん、俺はいつもノアだけだよ。おいで、何して遊ぶ?」  やったあ! 僕、あれで遊びたいの!  そうして、僕は元の姿に戻って巣の奥からボールを出し、ラシルに渡した。 「ボール投げ?」 「キュン! キュンキュン(うん! パパが遊んでくれてた)」  すると、ラシルはボールを投げてくれ、それを僕が取りに行き、ラシルの前で中身を開けるが、中にはクッキーが入っていなかったのだ。 「キュ?(なんで?)」  首を傾げて中をカリカリも引っ掻くが、やはり中にはクッキーはなく、匂いだけがするため、その場に伏せて鼻を突っ込んだ。 「あぁ……ちょっと待ってて。ノア、俺が投げるまでこっちを見たら駄目だよ」 「キュン!(分かった!)」
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