第二章(ツガイとイチャイチャ)

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~sideラシル~  ノア……愛しい俺のツガイ。本当に大きくなったんだね。でも、綺麗すぎて見せられない。それに、服もやっぱり破けてる。 「ラシル?」  俺と同じ瞳の色もつノアの瞳には、発情手前の俺が映っていて、少し冷静になるが、ノアは想像以上に魅力的な顔立ちと体つきになっていて、気を抜けば襲ってしまいそうになる。  まさか、こんなすぐに大きくなれるなんて……まあ、ノアが望めばそうなるよなぁ。ただ、やっぱり成長してるわけじゃないからか、リャンも協力してやっと、この姿になってるって感じかな。 「ノア、服だけ着せてあげるから待って。アレフ、ちょっと外に───」 「うん、分かってる。楽しみに待ってるよ」  アレフが出て行ったところで、俺はノアから離れるが、タオルを羽織っているだけのノアの姿は、あまりにも刺激が強すぎて、とにかく溢れる気持ちをノアにぶつけた。そうでもしなければ、今にも襲ってしまいそうだった。 「ノア! あー、可愛い可愛い可愛い! 綺麗だよ。本当に綺麗。大好き! 愛してる! もう、ほんっとーに好き! 俺だけのツガイ」 「キュア!」  ノアも喜んでくれたようで、尻尾を振って俺に擦り寄ってくると、力強く抱きついてくる。 「ラシル、もっと褒めて!」 「ノアは凄いよ! 可愛すぎて、ここに閉じ込めておきたい」 「僕遊びたい! 今日、ギメルとアス兄さんにも見せるの!」  あぁ、だから今日大きくなったのか。でも、服のことは伝えないとだなぁ。 「ノア、大きくなると今までの服が着れなくなるんだよ。だから、今度からは大きい服と小さい服で、自分に合う方を着てごらん」 「キュッ!? ほんとだ。破けちゃった……ごめんなさい」  ションボリしたノアも可愛い。え、待って……ノアが可愛すぎて、ノアに合う服が思いつかない。俺のツガイ、可愛すぎじゃない? 綺麗すぎじゃない? 「ノア、怒ってるわけじゃないから大丈夫だよ。それに、破けた服は俺が直してあげるから」 「ありがと、ラシル! 大好きぃ!」 「ッぐ……あぁ、俺幸せすぎる。誰か助けて。このままじゃ、ノアの服が決まらない。アレフ……ごめん、来て」  一人ではどうしようもなくなり、アレフに来てもらうと、アレフはノアを褒めてから、中身が変わっていない事にホッとした様子で、頭を撫で続ける。 「パピーの服……いる?」 「いや、いるでしょ。どう考えても必要だから」  何言ってんの? このままじゃ絶対に襲われる! 「でも、パピーに合う服なんて着たら、可愛すぎてどっちにしても襲われそう」 「襲われるより、たぶん失神するから大丈夫。それに、裸なんて見せれるわけがない!」 「それもそうか。パピー、その姿はまだ疲れるでしょ。一回戻ろうか」 「分かった!」  すると、ノアは服を着て元のサイズに戻り、アレフの膝の上で世界樹の実を食べ始めた。ノアがツガイになってからの食事は、世界樹の実で済ませていて、ノア自身も好きなもの以外は、世界樹の実を好んで食べている。
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